小説 野球キングへの道
野球キングへの道 第6話 プライドか友情か

帰り道・・・
球太は気になっていることがあった。それは、一つは杉本の言葉に迷いがあること。もう一つは言葉はおどおどしているのに、目はしっかりと球太を見て言ったこと。
次の日、一年生のメンバーで集まり、昨日あったことを話した。すると、
「やめたいやつはやめりゃいいじゃねぇか」
「久本・・・」
「そうだぜ。だいたい、人の選択をごちゃごちゃ言えるほどお前はえらいのかよ!」
「長澤・・・
お前らふざけんなよ!仲間じゃねぇか!!」
「でも・・・」
「ん?」
「そもそもの原因はお前だろ? だったらこれはお前と杉本の問題だろうが」
「中田まで・・・
で、でも俺は独単で引き留めたりしないからなぁ!」
球太は教室から走り去った。一刻も早く逃げたかった。
ここまできたら2択だ。
プライドを優先して杉本に声をかけないか。
友情、仲間を優先して杉本を呼び戻すか。
球太の答えは決まっていた。

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