迎えた準決勝の日… 球太は聞いてみた。 「滝本さんは…」 「ダメだ。」 榎本は冷静に言った。 スタメンの発表で、球太は選ばれ、滝本の代わりには一年生の長澤が入った。 そうして試合は始まった… 四回を終えて得点はなく、五回に入ったところで相手チームが目を覚ます。 連続長打を浴び一点を失うと、ズルズルと失点し、四点を失った。 そして、最終回の西中の攻撃… 先頭打者が凡退し、次の打者が出塁したものの、次打者が凡退し2アウト。 もう諦めたところにやってきたのは滝本だった。 「滝本…!」 榎本は動揺が隠せない。 滝本はそれを無視し、 「監督、代打お願いします。」 「あぁ、大丈夫なのか?」 「はい、大丈夫です、いけます!」 「そうか、審判!代打だ!代打、滝本!」 この勝負は一瞬だった。 滝本の打球はスタンドに突き刺さった。 グランドが沸く。 しかしそれも束の間、次のバッターが三振したのである。 「そんな…」 この敗戦は二つのことを意味する。 一つ目は全国への出場が消えたこと。 二つ目は榎本や滝本率いる三年生が引退すること。 「嘘だろ…」 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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