君と僕明るめ短編

悠太も、なるんです※



「祐希、ちょっといい?」

がやがやとうるさい私語が飛び交う中、悠太のとても小さい声がオレの耳に届いた。
悠太がオレに会いにくるなんて珍しい。
さっきまで話し相手になっていた千鶴を放置して、悠太に駆け寄った。

「何々、どうしたの?」

「ちょっと、時間ある?」

「あるけど」

「じゃあ、ついて来て」

どこか悠太は不自然だった。
なんか焦ってるというか、余裕がないというか。
いつもは持ち歩いていないタオルがあるのもそう。
前の時間は体育だったのかな?
でも悠太は汗とか掻いてないし。

「どこ行くの?」

「人気のない場所」

人に聞かれたくない話なのかな?
人気のない場所だなんて、オレにとって絶好の狩り場だということを悠太は忘れちゃってるのかな。

すたすたすたすたいつもより早く歩く悠太。
ていうかもう小走りになっている。
何を急いでるんですかね。
今日はいつもと違う悠太ばかりだ。


−−−−−−−−−


本当に人気がないところに来た。
校舎1階の一番隅の階段にある倉庫。
そこにはモップとかクレンザーとか雑巾とかの掃除道具がいっぱい置いてある倉庫だった。
階段の下にあるから狭いし、日に当たらないから寒い。
悠太はここ周辺が掃除区域だからか知らないけど、倉庫の鍵を使って開けて、中に入るよう促した。
オレが入ったと同時に鍵を閉める。

「鍵、二つとも持ってるから、誰かが入ってくることはないよ」

なんとスペアキーまで持っていた。
完全な密室。
ただでさえ人が通らない廊下に、分厚いコンクリートに周りを囲まれて声を出しても外に漏れないだろう。

これってもうあれだよね。
やっていいですよってことですよね。
あ、でも先に悠太の用件を聞いてからで。

「悠太、何かよ……ううう!!?」

あ、あれ?
いきなり悠太がブレザーを脱ぎだした。
床に脱ぎ捨て、Yシャツのボタンを外し始める。
オレは夢でも見ているのだろうか?
それともまた妄想の世界に旅立ってしまったのだろうか?
どちらにせよ悠太の手を止める。

「待って、何してるの?」

「脱いでるの」

「何で?」

「汚れちゃうでしょ?」

よ、汚れる?
ここは密室、悠太と二人きり、邪魔は入らないし、それで悠太は汚れるから服を脱ごうとした。

ということは?

「さっき、保険の授業で、さ………祐希とのあれを…色々と、思い出しちゃって……で…今、やばいんです、色々と…」



………なーるほど。



「あっ!?」

悠太を組み敷いて、ベルトを外してズボンを下着ごと脱がした。
Yシャツ1枚の悠太が完成。
あ、でももしかしたら濡れるかもしれないからYシャツも脱がさないと、靴下も一応脱がしたほうがいいかな。
はい、生まれたままの悠太が完成。

「嬉しいな。一人で済ますんじゃなくてオレを使ってくれて」

「だって…一人って…恥ずかしいじゃん…」

うーん、悠太の恥ずかしいの基準が分からないなあ。

「あー、と、…祐希……で、頼める?」

「もちろん。気持ちよくしてあげる」

「確実に次の授業は欠課だよ。いいの?」

「うん」

そうしてオレも服を脱ぎ始める。
汚れちゃまずいからね。
ベルトに手をかけようとした時、悠太が待ってと声をかけた。

「ん、何?」

「ぬいてくれるだけでいい」

「………………は?」

「だから、本番はしなくていい」
……………え?

「長くなるし、腰痛くなるし」

「いや、無理ですよ悠太さん」

「え?」

「絶対我慢出来ないって」

「え、うそ」

「うそじゃないって」

ていうかぬくだけでいいって。
そこでオレがはい終わりってなるわけないじゃん。
今だって結構やばいのに。

「じゃあいい。一人で済ますから祐希は出て、っぁ…」

「あのねぇ、ここまで誘っておいてそれはないでしょうよ」

「んんっ!やだ、どいて、出てって、祐希っ…」

もう悠太ったらぬく為だけにオレを呼ぶなんて、人使いあらいよ。
ああ、暴れないで、S心がくすぐられるから。

「悠太は何回イきたい?」

「も、ちょっと、まっ、あ」

「オレはね、まー最低2回はイきたいかな」

「あ、やっも!ゆうきのばかっ!!」




×
−−−−−−−−
悠太くん祐希の性格を考えようぜ。

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