祐希との同居生活が始まって早数ヶ月。 オレたちは、幸せな毎日を送っている。 社会人になってからはお互い忙しくて、学生の頃よりは会う時間が少ないけど、それでも二人だけの家に帰ってくるってのが良かった。 今日はオレが先に家に帰ってこれたからオレが晩ご飯を作る。 冷蔵庫には何があったかな? 祐希の好きなものでも作ろうかな? 色々考えたけど、卵と玉ねぎと鶏肉があったから親子丼を作ることにした。 「ただいまー。悠太、帰ってるの?」 ちょうど作り終わる頃に祐希が帰ってきた。 机にご飯を並べながらおかえりというと、祐希はソファに上着やらネクタイやら鞄やらを投げ捨てて、ご飯が置いてある机のイスに座る。 大人になっても祐希のこういうところは変わらない。 「後で服、片付けといてよ」 「うん」 はしとお茶を机に置いてオレも座り、二人で手を合わせていただきます。 忙しくてもご飯は一緒に食べようねと言って、今まで一度もかかしたことはない。 今日どうだった?とか、仕事は順調?とか、今日ロードショーやるよね、とか他愛のない話をするのが好き。 「悠太」 「ん?」 「あーんして」 「…………」 「はーやーくー」 しぶしぶ口を開けると、あーんと言いながら祐希がオレの口の中に親子丼を入れてきた。 おいしい?とか聞いてくる。 いやこれ自分で作ったからおいしいも何もないって。 「悠太、次はオレ」 「……………あーん…」 「もっと感情込めてやって!」 か、感情込めて? あーんにどう感情を込めろと? 「…あーん、して?」 「ん、あー」 ちょっと小首をかしげて言ってみたら祐希は嬉しそうに口を開けた。 感情を込めるって、こんなことでいいんだ。 もぐもぐと満足そうに頬張る祐希。 「…なんかオレたち恥ずかしくない?」 「そんなことないよ。幸せって感じじゃん」 頬を桃色に染めて言う祐希に、否定はできなかったから素直にそうだね、と返した。 悠太がデレたー!と、祐希ははしゃいだ。 「ねえ…悠太」 「ん?何?」 「明日、何もない?」 「うん、仕事も休みだよ」 「じゃあ…今日、イイ?」 伺うように聞いてくるそれに、何がいいのかなんてすぐに予想がついた。 くす、と何が面白いのか分からないけど笑う。 「いいよ」 「本当?やった」 二人が営む場所はダブルベッド。 眠るときも、これからはずっと隣に居られる。 −−−−−−−−−−− 裏短編に続きありです。 題名は二人の愛の営みです。 × [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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