星のカービィ短編

また記憶を消して永遠に(マホカビ)



ボクはカービィを支配したい。


ズット一人ぼっちだったボクを救ってくれたノハ、お人好しなみんなのヒーロー、星のカービィ。
カービィは強くて、優しくて、食いしん坊で、チョットぬけてるボクのハジメテのトモダチだ。
アンナヒドイコトをシタのに、カービィはまたボクのことをトモダチだと言ってくれて、許してくれた。
カービィと出会って、トモダチになって、ボクの人生は変わった。
カービィと一緒にいると、ココロがあったかくナッテ、楽しくスゴセタ。
……デモ、カービィはみんなのヒーローで、人気者ダッタ…。
本人にその自覚はナイみたいダケド……、毎日カービィと遊べるわけじゃないシ、会えるわけでもナイ。
カービィと遊ぼうとオモッテ、カービィの家にイッテモ、毎日イルわけじゃないンダ…。
カービィを探して、見つけたトキハだいたい他の奴らと遊んでイル…。
ボクとトモダチになってクレタ、優しいカービィ……そのナニモカモ……。

全部ボクのモノにしてヤリタイ…。

「今日は泊まっていけばイイヨ」

ボクのテーマパークへ遊びに来たカービィが、そろそろ帰るっていうから、ボクはもともと言おうと思っていた言葉を淡々と口に出した。
きょとんと、首をかしげるカービィ。
足はまだ出口の方へ向いている…。
ここで帰られちゃったら困るから、ボクは次々と言葉を足して、カービィを引き止めようとした。

「今日はモウ遅いシ、ローアに泊まってイキナヨ!大丈夫!ベッドは広いから、キミとボク2人でネテも問題ナイヨ!!」

にっこりと、テーマパーク近くに停泊している、ローアを指差す。
カービィがヤット体をコッチに向けてクレタ。

「…いいの?マホロア、テーマパークの後片付けとか、忙しくない?」

「ゼーンゼン大丈夫ダヨ!!冷蔵庫にオイシーイご飯もデザートもあるし、一緒に食べようヨ!」

「ご飯!?デザート!?食べる食べる!!一緒に食べよう!!」

カービィってば単純ダナア……ご飯のことになると途端に目の色変えるんだから…。

「ジャア、ボクは後片づけをしてから行くカラ、先にローアで待っててよ」

「え?ボクも片付け手伝うよ?」

「イイヨォ、カービィはこのテーマパークのお客様なんダカラ、先にローアに行ってテ」

そう?と口では言うけど、ご飯が待ち遠シイのか、口から涎が垂れてイル……。
食べ物につられたカービィは、ボクを気にしながらも、ローアの方へ向かった。

……ックックック…ホ〜ント、カービィってちょろいヨネ!
ボクは片付けというナノ下準備にとりかかった。






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